生かされた。その言葉が人を傷つける
生かされた。その言葉が人を傷つける
生かされたという言葉。
この言葉をたまに聞くことがあります。
でもこの言葉は、残酷な言葉だなと思います。
それは、「生かされた」という言葉の背景には、
「生かされなかった」方がいるという前提があること。
そして、その方たちは決して生かされなかったわけではないからです。
「生かされた」という言葉が、
生きる力を与えてくれることもあるでしょう。
命の尊さを感じることもあるでしょう。
でも、一方でその言葉の後ろには、
亡くなった方がいるのです。
そして、そのなくなかった方の後ろには、
家族や友人や恋人がいるのです。
その方々に対して、
私は「生かされた」と言うのは、
それがどんな形であれ、
その言葉をその方たちに聞かせることは、
酷なのではないかなと感じます。
「じゃ~私の大切な人は生かされなかったの!?」
ってやっぱりそう思ってしまうでしょうし、
ただでさえ大変な思いを抱えているのに、
さらにそんな思いをさせてはいけないんじゃないかなと、
そう思うのです。
私たちの誰もが懸命に生き、
そして生きたのですから。