後悔を言葉にする事で乗り越える
後悔を言葉にする事で乗り越える
「あの時こう声を掛けてあげれば…。」
「あの時あの花を買ってあげれば…。」
そうすれば、きっとあの人は今も生きているんじゃないか。
笑顔で、私の隣にいるんじゃないか。
って、そう思うことがある。
人生には、沢山分岐点があって、
その選択を間違えてしまったんじゃないかって、
あの時なんであんなことを…。
って、そう後悔することがある。
「いくら悔やんでも仕方がない…。」
そう頭で考えても、後悔はなかなか終わらないものです。
それもそのはずです、
後悔させる気持ちは、もうあなたに同じことを二度と繰り返してほしくなくて、
あの時はこうした方がよかったんじゃないかと、
何度も何度も思い出させるからです。
もう二度とこんなに辛い思いを心はしてほしくないのです。
ただ、そうはいっても後悔をし続けるのは、苦しく、
何度も何度でも、「あの時こうしていれば…。」と頭の中で繰り返し思いながら過ごすのは、とてもつらいものです。
後悔を終らせる時は、言葉にすること。
そんな後悔を終らせるためには、
今から心の中で、愛する人に対して言葉を伝えることです。
もう亡くなってしまったけれど、今からでもあなたの思いは伝えることができます。
エリザベス・キューブラー・ロスさんもこう言っています。
こういえばよかった、ああすればよかったと悔いてる人は、「こころのなかではいまだって、愛する人になんでも伝えることができる」のだと考えることだ。「ごめんなさい。私を許してね。私もあなたを許すわ。愛してます。本当にありがとう」というのに、遅すぎるということはないのだ。
それをいうことができたら、ほかになにを悔いることがあるだろうか?
(「永遠の別れ」エリザベス・キューブラー・ロス、デーヴィッド・ケスラー著 上野 圭一訳 2007年 日本教文社 83P )
カウンセリングにおいても、
後悔を”今”言葉にしてもらうことがあります。
椅子を用意して、
目の前に故人が座っているのをイメージしてもらい、
その目の前の故人に対して声をかけてもらうのです。
想像の中ではありますけれど、
ありありとイメージした時、
脳は想像と体験の区別がつきません。
そう、レモンをありありと想像して唾液が出るように。
だからこそ、想像でも本当にイメージをして、
言葉にすることで、たくさんの気持ちが出てきます。
言いたいけれど、言えなかったことや、
後悔していること、
感謝していること、
ごめんなさいと思っていること。
そんな思いを一つずつ丁寧に言葉にしていく。
そんなプロセスがとっても大切な時があります。
お一人でもできますが、
お一人でやるときは、
後悔だけが強くなってしまったりと、
逆効果になることがありますので、
あまりお勧めはいたしません。
もしやられる場合は、手紙を書くなど、
そういった形にして頂くとやりやすいかと思います。
もし、実際に言葉にする場合は、
プロのカウンセラーご相談下さいね。